このブログは何をするところなのか? これまでのまとめ

 

こんにちは。センケイです。

 

このブログ、興味の先があたかも

てんでんばらばらに見えますが、

実はそれぞれに繋がりがあるのです…。

 

・・・もちろんこれは後付けで、

実際のところ、興味の趣くままに

記事を展開していっています。

 

ただ、ブログ表題とともにイメージしていた、

当初の軸からは大きくブレていないと思います。

  • 複雑なものを理解する。
  • 少女の魅力を考える。

 

今回はこれを振り返り、

今までに書いた記事の位置関係を少し

整理してみたいと思います。

こういうのをやっておくと、自分のためにもなるんですよね…。

 

なお、ブログのこのタイトルを付けた動機も、

1つの記事にしています。

ブログ表題の「機械」は、

複雑なものを理解するためのツールの1つである

機械学習を主に想定しています。

 

加えて言えば、

機械と少女とを架橋するような議論も

アニメ・マシーン』といったところで見られます。

これは後述します。

 

↑は、おおざっぱに言えば、ラピュタのような世界観を

イメージ頂ければよいかと思います。

 

ともあれ、

 複雑なものを理解するための方法であり、

そして複雑なものの代表的なものでもあるのが、

まさに「機械」というわけです。

 

理解するためのツールと、複雑なモノ

 

ところで、

理解するツール & 複雑な自体

というこのペアは、

さまざまな学問の上に広がっています。

 

自分が当初関心が強かったのは

特に物理学と生物学でした。

 

しかし他の分野、

その隣接分野である化学はもちろん、

言語学、経済学、社会学においても

上記のペアが幅広く分布しています。

これらそれぞれについて、

ついつい惹かれてしまいます。

 

最近になって特に惹かれたのは、

社会学です。

 

鳥瞰的ではない視点

 

なぜ社会学に惹かれたかというと、特に、

下記のようなモノの見方に大いに魅了されたからです。

 

複雑なもの、というか「もの」を、

たった1つの鳥瞰的な視点から

すべて見通そうとするのには、無理がある。

そこで、複数の視点を縫い合わせていく事で

なんとか理解していこうという見方です。

 

ジンメル・つながりの哲学』などでは、

これが図付きでありありと描かれています。

(哲学という題ですが、主に社会学の特色について

 議論がなされています。)

 

さて、ここで少女の先取りになりますが、

ラブライブ!シリーズの1つである

ラブライブ!サンシャイン!!』。

この作品では、鳥瞰的視点が取れない中

それでもなおよりよいほうへ向かおうという努力が、

そちこちに見られるように感じています。

 

なればこそ、そうした社会学の見方を学びつつ

(あるいは上述のより様々な観点を混ぜつつ)

アニメの魅力もまた覗き込んでいこう。

 

それによって豊かな広がりが得られるに違いない。

 

このような好奇心で始めたのが、

下記のシリーズになります。

a16777216.hatenablog.com

 

また、このシリーズを着手する半年ほど前ですが、

下記の単独の記事では特に、

そのような鳥瞰的な視点の取れなさについて

重点的に議論をしました。

a16777216.hatenablog.com

 

ここで前述の『アニメ・マシーン』が

力を発揮します。

 

アニメが物事を見る視点は、

特徴的な視点になっていると言います。

 

多数の平面を重ねるような、あるいは

ある視点のさらに一段外側から捉え返し続けるような、

そういった視点であるというのです。

同書は例として、『ふしぎの海のナディア』を挙げ、今まで世界の全てだと思っていたものが実は世界の一部だった、と繰り返される点を指摘しています。前者の多数の平面の例は、最近だと、私の考えですが、『スパイダーバース』なんかもかなり良く当てはまるように思います。

 

これは、

視線が常に、絶え間ない画面の動きによって反らされたり

あるいは外側から意味のないものにされたりする点で、

鳥瞰的な視点を否定するものです。

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全体を一瞥する視点を取る代わりに、アニメは、

複数の平面が同時に相対的に動いていくさま、

それ自体を全体として捉えることで、

物事を理解するという形になるようです。

 

いずれにせよ、

一つの中心があって全体を制御するわけではない

このような態度と言えるでしょう。

 

あるいは、「客観的」な1つの真実はない

という態度とも通じそうです。

 

アニメの姿勢は奇しくも、

「複雑なものを理解する」という姿勢、とりわけ

前述のような複数の視点を貼り合わせる姿勢に、

相通じるというわけですね。

 

以上のように、

当ブログが持つ「複雑なものを理解する」態度を

少し見てきました。

 

この、全体を一目では見通せない、という姿勢を

各記事において一貫して取っていると思います。

 

またこの見方は、アニメが物事を見る見方とも

通じそうだということで、

当ブログがアニメを考察する動機についても

根拠を与えてくれるわけです。

 

 

社会の1側面はゲームの1ジャンル

 

複雑なモノの理解の話に戻りましょう。

 

全体を一目で把握するのをあきらめ、

複数の視点の複合で理解をしようとするなら。

ある瞬間瞬間は、

特定のモノだけを詳しく見るということになります。

 

例えば、ゲームで社会を理解しようとするときが

分かりやすいと思います。

これを書いたのが下記の記事です。

a16777216.hatenablog.com

 

経済のゲームは社会の経済の側面に、

政治のゲームは社会の政治の側面に、

交通のゲームは社会の交通の側面に、

それぞれ寄り添い、

社会の一部の(しかし深い)理解を試みます。

 

一部と書きましたが、このような題材はそれぞれ、

単独で社会の他のあらゆる要素を包含するような

そういう感覚をも、もたらしてくれます。

経済は政治にも交通にも働きかける、

といった具合ですね。

このことも上の記事で述べています。

 

ひるがえって、社会のどのような複雑さが

ゲームに活きやすいのかを書いた、

派生記事もあります。

 

シミュレーションとは何か?という全般を

考えてみても良かったのですが、

それについてはすでに『科学とモデル』という

良書がありましたね。

 

(こうしてみると名古屋大学出版会さんに

 めちゃお世話になってますね…。)

 

 

自然科学への熱、再び

 

上の派生記事で少し触れていますが、

複雑なモノというのは

多数の要素で構成されるがゆえに複雑である、

という見方ができます。

 

多数の要素を扱うための道具を得るうえで、

やはり自然科学的手法を外すことは

できないでしょう。

 

上のようなゲームの興味を

数理科学へと一度引き戻そうという試みが、

例えば下記の記事です。

a16777216.hatenablog.com

 

社会の複雑さがゲームの題材たるなら、

数学の複雑さもまたゲーム題材たるべきで、

いっぽう逆にゲームが数学を強化する役を演じても

全くおかしいことではないでしょう。 

 

この興味を自然科学全般にも広げてみたのが

下記の記事になります。

a16777216.hatenablog.com

 

上であげた幾つかの記事は、

好きなゲームの紹介という面もありました。

 

そこで、複雑さの理解自体についてもまた

もう少し追究してみました。

a16777216.hatenablog.com

 

 

複雑性、というワードは、

たとえ数理科学の中だけを見ても、

あちこちに散らかっているイメージがありました。

 

これについてはこれまで、

なんとなく歯がゆい気持ちを抱えて過ごしてきました。

 

これを少し整理することこそ、自分の仕事ではないか。

ある日これを突如として掻き立てられ、

そして記事を1つ書くことにしました。

 

少し探してみると、実際、

複雑さを何とか定量化しようとしている論文

(年数こそ少し前ですが)あるというのです。

これには大いに惹き付けられました。

 

記事について加えて言えば、

少し文化的な複雑性の議論をも

強引に?取り込もうとしてもいます。

 

「複雑」ということばは日ごろから使われますし、

前述のように様々な学問で登場します。

なれば、少しでも数値的な評価

関連させて考えてみたい。

 

地に足の着いた議論にするにはまだ

検証が必要に思いますが、

あまり他で見られない観点の提供が

できたのではないかと思います。

 

 

これと似た動機から、

今度は研究生活の楽しみ方というテーマで、

人文&社会科学の見方を、自然科学に持ちこむという

試みをしました。

論文のアイデアはどこから来るのか?という

科学哲学の既存の議論なんかも絡んできますね。

a16777216.hatenablog.com

 

実際、社会人になってから、

大学院のうちにもっとコレをすべきだった・・・。と

後悔することが多々あります。

 

これをエッセイ仕立てで振り返りつつ、

文献から集めた根拠を交えて好奇心を惹くものにしよう、と

こういう動機ですね。

 

 

趣味に走る

 

何しろゲームもアニメも好きなので

それに特化した記事も外したくありません。

 

というわけで、 

 

ダイレクトに趣味に踏み込んだものも

幾つか書いています。

 

つまり、より「少女の魅力を考える」に

寄せている記事ですね。

 

 

やはり好きなアニメである『BanG Dream!』、

幸運にもライブに参加でき、また

現象としても面白いものに感じられたので、

これも2記事分を使ってまとめています。

a16777216.hatenablog.com

 

もちろんアニメと音楽は、

以前より密接な関係があったとは思います。

 

しかしことバンドサウンドに関しては、

今までに見られなかった新しい関係も生まれていると

個人的には思うのですよね。

 

この前半の記事を終えてライブを迎えるやいなや、

Poppin'Party の ROCK IN JAPAN FESTIVAL 参戦の

ニュースがありました。

 

このため、この記事の方向性もあながち

間違っていなかったかな、と

ちょっと安心しました。

 

なお、加えて言えば、音楽というメディアは、

(『音楽の哲学入門』の受け売りでもありますが、)

多数の要素が1つの全体を作っている例としても

なかなか良い例だと思います。

もちろん、全体を一度に把握することができない

典型的な例であると言えます。

 

その意味では「複雑なもの」のためにも

やはり考えておいてよかったという話題ですね。

 

 

また、以下についても、

現象として面白いという理由があって

書いたものですが。

 

ラブライブ!シリーズやBanG Dream! 然り、

メディアミックス作品が突出して感じられる

この時代。

節々にこの流れを感じさせるのが、

ヴァーレントゥーガその派生だと

強く感じています。

a16777216.hatenablog.com

 

ヒトコトで言いあげるのは難しいですが、

なぜ日本は〈メディアミックスする国〉なのか

を読むと、まるで

きのこたけのこ戦争・IF』のための本ではないか、

と思うほど、接点の多さを感じます。

 

そもそもメディアミックスの暁というのが

明治製菓さんだった(とされる)点で、

これまた深い意味を感じてしまいますね。

 

またこれらのゲームたちは、

戦略パートと戦術パートの両方があり、

それぞれ描かれるスケールの大きさが

全く異なります。

 

このため、遠くから全体を見ようとすると

今度は近くが分からなくなるという意味で、

やはり鳥瞰的な視点が取れないという

典型的な例の1つにもなっています。

 

 

以下はさらに少女と趣味とに

偏重したものですが。

 

スケールの異なる複数の描き方がされながらも、

地形の利用がシームレスなので、

独自の感覚を与えてくれます。

a16777216.hatenablog.com

 

ここでは必ずしも入れ込めていませんが、 

少女の描かれ方については別途、

改めて考えてみたい気がします。

 

前述の『アニメ・マシーン』や、

名著である『少女と魔法』を見るに、

少女の描かれ方には特有のコンテクストがあるとともに

社会的な意義もまたあるとされるからです。

 

 

なお他にお気に入りのジャンルである鉄道ゲームも

記事を幾つか書いていますが、

これは確かに「複雑なもの」ではあるものの

少女との関係は少ないし、

いまブログ全体から見ると少し特殊な位置づけですね。

a16777216.hatenablog.com

 

有名な鉄道ゲームである Simutrans では

実況中継でこころなしかアニメネタが多いので、

ユーザー層としては近いものがあるという気も

しないではないですが。

 

 

せっかくなので実用性も考える

 

こうした「複雑なもの」を考えるツールや、

あるいはアニメから得られるものが、

実用に役立つという気もしています。

 

そうした観点からも多少記事を作っています。

a16777216.hatenablog.com

 

これなんかは今見ると文体が今と違っていて

もはや懐かしさがありますね。

 

これよりももう少しゲーム的な考えに踏み込んだのが

下記の記事です。

これも比較的初期のものですね。

a16777216.hatenablog.com

 

機械学習の考えにもう少し

踏み込んだものもあります。

といっても専門的というよりは、

ざっくばらんとした内容です。

 

今見ると新鮮ですが、

逆に今では書けない文体なので

貴重な気もしています。

a16777216.hatenablog.com

 

この辺は(行動)経済学や心理学も近しいので

考えをええいままよで文にするのが

なかなか楽しいところです。

 

その分、あまり勢いで書いてしまうと

根拠のある内容の割合が減ってしまうため、

なかなか悩ましくもありますけどね。

 

この辺の、サンクコストへの固執を避けようという議論は

例えば強化学習などをときどきエッセイ的に書いています。

a16777216.hatenablog.com

サンクコストに固執しないというのはつまり、

効果を引き出せなくなってしまったものは、

それがいかに投資してきたものであろうと

スッパリ諦めよう、ということです。

 

今がニューゲームの始まりだ、

と捉えてもいいかもしれません。

 

あるいは、

「だめなら また次の チャンスを つかみに」

行動するというわけですね。

 

「」は『勇気はどこに?君の胸に!』という歌の

歌詞の一部です。これについて、

冒頭で紹介したサンシャイン!! のシリーズのものですが、

この記事のこの章で、自分の中での1つの

集大成を見たような気がします。

 

サンシャイン!! はやっぱり自分の中で

強化学習なんですよね。

 

今予定している以降の記事でも、

このサンシャイン!! と強化学習の接点は

また述べたいと思います。

 

 サンシャイン!! は熱中しているがゆえに、

失敗尾を引くときもありました。

 

しかし、失敗もその想いも、

学習して次に活かしてこそ、

その失敗も報われるというものでしょう。

 

サンクコストとはちょっと違いますが、

これらもまた強化学習的な

日常の生き方と言えるでしょう。

 

これらもかなりエッセイ色が強いですが、

どんなことでも未来に役立てようと思って

ここで行ってきた方策は、

もしかしたら・・・参考になるかもしれません。

 

 

最後に

以上が、一応このブログの基本的な姿勢、

そしてこれまでの記事の紹介になります。

 

言葉に起こすのはこっぱずかしさもあって

精神を強く持たなければいけませんし、

納得する状態に持っていくためには

かなり時間をかける必要があるのを

ひしひしと感じています。

 

そんなとき、

評価のコメントをしてくださるかたも

中にはいらっしゃって、

それがとても励みになっています。

感謝の念が絶えません。

 

目的の1つでもある、自分の理解の整理のためにも

じわじわと効果を発揮してきているので、

やはりやってきてよかったなあ、と思える瞬間が

割と多くあるものです。

 

こうした想いに支えられて、

今後もとうとうと記事を進めていければなと

思っております。

 

さて、今後の方向性ですが。

 

改めて見ると、

自分の専門領域にもかかわらず、

機械学習の記事はまだそんなに

充実していませんでしたね。

 

ここ最近で理解の深まったことや

実装のコツをつかんできたモノも

増えてきているので、

改めて機械学習の記事は書きたいところです。

 

一方で、

ラブライブ!シリーズや BanG Dream! についても

まだまだ書きたい所がありますので、

これもまた進めていきます。

 

サンシャイン!! では、前々から予告している

自己組織化関連については

やはり書かないわけにはいきません。

 

一方で BanG Dream! は、

個人的には言語学としての側面から

より深く理解していきたいところがあります。

 

あとはゲーム紹介です。

例えば Transport Fever は、私自身

日本語の説明がもっと欲しいと渇望していたため

必要だという想いで記事にしました。

 

その結果、実際に見てくださっているかたが

今でもそれなりに多くいらっしゃるようなのです。

 

やはり必要とされているものを世に出す、

そのような動機で書く記事も

もう少し増やせればな、と思いました。

 

もちろん急いでマニュアルだけ意識して書くと

ブログ全体としての面白み、あるいはそれ以上に

なにより書くこと自体の面白さが減るので、

複雑さの理解、あるいは少女の魅力という面と

関連するゲームを紹介していきたいです。

 

 

それでは、ここまでありがとうございました。

ご興味を惹かれるものを見つけて頂けていたら、

とても嬉しく思います。

 

それではまた、

複雑な過程のどこかでお会いしましょう。

 

 

 

参考文献

書籍

アニメ・マシーン -グローバル・メディアとしての日本アニメーション-

アニメ・マシーン -グローバル・メディアとしての日本アニメーション-

 

 出版社サイト

 

 

科学とモデル―シミュレーションの哲学 入門―

科学とモデル―シミュレーションの哲学 入門―

 

 出版社サイト

 

 

音楽の哲学入門

音楽の哲学入門

 

出版社サイト

 

 

なぜ日本は〈メディアミックスする国〉なのか (角川EPUB選書)

なぜ日本は〈メディアミックスする国〉なのか (角川EPUB選書)

 

出版社サイト

 

 

少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか

少女と魔法―ガールヒーローはいかに受容されたのか

 

出版社サイト

 

 

Web

bang-dream.com

 

 

dyn-industry.xsrv.jp

 

 

楽曲

勇気はどこに?君の胸に!

https://www.lantis.jp/release-item/LACM-14681.html