こんにちは。センケイです。
こういう時期というのもありますが、
そもそも本当に好きで推したい本が
それなりにあるので、
いい機会なので挙げてみていました。
コンセプトは、
役に立つし面白いと思うもの。
あっという間に10個溜まりましたし、
その周辺分野で合わせて楽しめるものも
いくつかありますので、
ここで簡単にまとめてみようと思います。
正直なことを言いますと私自身、
以下は社会人になって初めて
読んだ本ばかりです。
本当は大学生のうちに読みたかったけど、
大人になってからでも手に取ることで、
結果的に暮らしを支えてくれるように
なってきた本。
視点を装備させてくれた本。
そんな紹介を楽しんで頂ければ幸いです。
生活を助ける、もしくは、生活から学ぶ
入学なり就職なりをした後では
多くの場合、生活に変化がありますね。
例えば日常的に自炊する必要が出たとき、
どうせならただの作業では終わらせず、
意味を感じながら行ったり、
あるいは何かの理解を深めるために
活用したりしたいですね。
そんなことを考えながら本を探したとき、
タイトルが目を引き、
実際に期待通りだったのが、以下です。
#新入生に勧めたい10冊
— センケイ (@a33554432) 2020年3月12日
進学等々でご飯との付き合い方が変わるさいは、『「食を料理する」―哲学的考察』がなかなか響くと思います。
身近なものから考えを精緻にしていく、あるいは身近なものとの位置関係をとらえ直していくというのは、有意義かつ楽しいですね。https://t.co/voHSdmMSg6
一日のリズムのなかでの食事の意味。
文明化があった後での食事の意味。
見識を広げると、
面倒だと思ってた自炊も、
随分と肩の荷が軽くなるような。
もちろん、それでも面倒に思う日は
完全にはなくせないですけどね。
しかし、いざというときに
ある視点を発動できるようになるに
越したことはないと思います。
加えて言えば、
『食の社会学』もいいですね。
食料を得る人と消費する人が違う、など
重たい話もあります。が、
やはり獲得してよかった視点の1つです。
なお、食事については上記の通りですが、
掃除については今のところまだ
いい本を見つけられていません。
これを受けて、記事で少し書いているので、
機会があればご覧いただけると。
・・・さて、
生活といいますとやはり、
人付き合いや属するコミュニティを
考えないわけにはいきません。
こうしたものは、
何となく暗黙の了解のなかで
乗り切らなければならない感が
ぬぐえませんが。
しかし、案外これらの事象についても、
困っていることの助けになる書籍が
それなりに見つかりはします。
#新大学生に勧めたい10冊
— センケイ (@a33554432) 2020年3月14日
学問はやはり処世術に応用したいもの。例えば人間関係に悩むとき、自分が悪いのでも相手が悪いのでもなく、枠組みに何か不具合があるのかもしれない。
これを考えるヒントになってくれるのが、『行動分析学入門』や『システムズアプローチ入門』。
これらは、ちょっとトラブルのあるとき、
自分や相手の態度に原因を求めず、
少し離れた視点から眺めてみて
位置関係に原因を求めるものたちです。
煮詰まってしまうときはどうしても、
「自分は」「相手は」何て○○なんだ、と
頭で反芻したくなってしまいます。
そういう時はやはり枠組みを考えるのが
自分の好みではありますね。
以上で挙げたものは事後的な対応ですが、
事前に予防をする上では、
例えば以下の本は心強いです。
#新大学生に勧めたい10冊
— センケイ (@a33554432) 2020年3月11日
『ふれる社会学』も良いよな。
大学に入ってみると、イデオロギーの強い人やサークルなんかにもよく出くわす。こちらとしては友人を増やしたいものだから思わず素直に受け入れてしまうリスクがある。そんなとき、色々な物の見方で免疫をつけておける、このあたりの本は強い。
もともと免疫を付けるというよりは
価値観を一度リセットしてみる本というほうが
正確かなとは思います。
しかし、個人的には、
そのリセットが結果的には
何かを察して危険やトラブルを避けられる、
そのような効果を持つとも思うのです。
キャリアや未来の暮らしを考える
さて、職を考えることについても
やはり大学生活で避けられない話題です。
さらには、
奇しくも流動的になってきた現代においては
一度就職した後もやはり考えることになる、
そんな話題になってきていると思います。
時には考える気のおきにくい、
面倒な事柄だなとも思います。が、
どうせなら何か面白い職種を探してみたり、
今の勉強や鍛錬のやる気を出すような
紐づけ方をしてみたり、と
食い気味で行くのもアリなのかもしれません。
これも今の私の趣味ですけどね。
さて、もし一般企業に行くと決めたり、
あるいは現に一般企業に勤めているとき、
ハマっていたはずの勉強や研究のやる気が
弱まることもあり得るかもしれません。
しかし、大学教員にならずとも、
研究ができるかもと一縷の望みが得られれば、
無駄にならない感がより高まり、
やる気も蘇るのではないでしょうか。
#新大学生に勧めたい10冊 で『在野研究ビギナーズ』が挙がっているけど間違いないと思う。
— センケイ (@a33554432) 2020年3月11日
「大学で学ぶのが楽しいし、このまま学問の道に突き進みたい」、などと考えるときに、大学教員という狭き門をめぐって争わずとも他に道がある、と思えれば、だいぶ気持ちに余裕ができるだろうからだ。
また、働き方を考える上では、
今の時代の構造について
少し思いを巡らせるのも
役に立つような気がします。
例えば以下の書籍にて、
勤務時間とプライベートとの境界が
徐々に弱まっているという議論を見ると、
お互いの時間をお互いに活かすなど、
先の設計をしやすくなるかもしれません。
会社の用事で行った勉強会の知見を
転職後に活用しようと考えてみたり、
趣味で参加していた勉強会の知見を
仕事に生かす道を模索してみたり。
新入生には難しいかも、という趣旨の言葉を
お見かけしたために下記のように書きましたが、
面白いし読んで損はないと思っています。
それに、アニメの現場やワインの値段、
地域コミュニティの話題など、
とっつきやすい題材も結構ありますし。
#新入生に勧めたい10冊
— センケイ (@a33554432) 2020年3月12日
いやそうは仰いますけど『認知資本主義』はめちゃめちゃ面白い上に実用性も高いと思ってます。
職というもののあり方自体が揺らぐ今、会社の空間と私的空間をまたいだ知識の蓄積の意味や、自分やモノの「価値」について、鼻のきかせかたを学ぶのは決して損ではないでしょうと
なお、貨幣について深堀するには、
おススメです。
難しめですけど、
ハマるとかなり面白いです。
また、価値、を考えること自体にも
価値があると思います。
セルフブランディングをするとき、
家に「いいもの」を置こうとするとき、
「いい」家に住もうとするとき、
「いい」趣味を身に着けようとするとき、
「いい」とは何かを考えないといけません。
#新大学生に勧めたい10冊
— センケイ (@a33554432) 2020年3月11日
『フラット・カルチャー』『無印都市の社会学』も良いかもしれない。
文化や教養、あるいは将来住む場所や仕事を考える上で、「ホンモノ」を手に入れたい、なんて思うときは多いと思う。でも、何が「ホンモノ」かっていうのは案外複雑で難しいと体感できてくる。
あるいは、自分がどうするかというより
皆がどうしているかを覗き見るには、
『趣味の社会学』なんかもいいですね。
また、中身の「いい」と外見の「いい」を
区別していくには、『消費資本主義!』が
書き方がハッキリしてていいです。
が、辛口なので、心構えが少し要りますね。
取り組みをメタに振り返る
最後に、研究したり、知を深めたりする
そのアクティビティの意味について
踏み込んでみましょう。
科学が現実の何を切り取っているのか。
科学の情報が他の情報と比べて何が嬉しく、
逆に言えばどこに限界があるのか。
これらを考える視点を装備してみるのも、
割と役立つように思います。
#新大学生に勧めたい10冊
— センケイ (@a33554432) 2020年3月11日
『科学と非科学』や『科学とモデル』では、調査/観察/実験/計算の結果が知りたい現実そのものにはなり難いという中で、それらが知りたい現実とどのような関係にあるのかが見えてくる。
研究をする自分たちの営みを客観的に振り返って、地盤を固めるために有益。
上の2つは科学に対して穏健ですが、
科学では限界がある、ということを
さらに強調しているのが
下記の2つです。
『記号創発ロボティクス』や『集合知とは何か』も好きなんだけど、これらは科学に対するオルタナティブを考える意味で少しだけラディカルという気もするので、最初に読むのは↑のあたりのほうがいいかしら。
— センケイ (@a33554432) 2020年3月11日
知るという営み自体を知るには、
『考えることの科学』もいいですね。
新書ならではの読みやすさと、
書かれている内容の厚みとが
いいとこどりされた本です。
なお、研究生活をどのように営むかについては
前に以下の記事も書いていますので、
よろしければご参照のほど。
最後にひとこと
ハッシュタグをつけた10冊に加え、
その周辺書籍について情報を加えて
おススメをざっとまとめました。
もちろん、あらゆる本を読んで
押さえられたわけではありませんし、
それに現代のメディアや現象に寄せたぶん
古典の名作が手薄になってしまった点は
否めません。
しかし、楽しい、と同時に役に立つ。という
私のモットーに沿う紹介の仕方が
それなりにできているとも思います。
一部でも気になった本を見つけて頂けたら
こんなに嬉しいことはありません。
それでは、ここまでありがとうございました。
また本の概念の中で、
あるいは勉強会かどこかでお会いしましょう。
参考文献